朝銀、私たちの取り組み

司法書士業務で地域・同胞社会へ貢献を。

許国際司法書士事務所

司法書士

許 壮栄

平成2年12月21日生まれ

福岡県福岡市

許国際司法書士事務所

司法書士

許 壮栄

平成2年12月21日生まれ

福岡県福岡市

2018年に司法書士として独立をされた許さんに、司法書士としての意義をお伺いしました。

現在のお仕事(強みなど)について聞かせてください。

不動産の売買・贈与・担保設定等に伴う不動産登記、会社の設立・役員変更・合併等に伴う法人登記、相続登記・相続放棄・遺言等の相続関係業務を中心とした業務に励んでおります。また、朝鮮語(韓国語)ができますので、朝鮮籍・韓国籍の方の相続登記をご依頼頂くことも多いです。

他には、独立前に勤務していた事務所の頃から、不動産登記・法人登記・相続関係業務のうち、外国人や外国法人が当事者となるいわゆる渉外登記のご依頼も頂いており、日本での現地法人の設立やM&Aの実行、収益物件等の取得等に伴い、登記の面から支援させて頂きました。

image

司法書士になられたきっかけを教えてください。

高校生の頃に読んだ「反転」という本に少し登場したので、司法書士という資格に漠然とした興味はありました。

大学4年生のときは、大学院の法学研究科に進学したいと思っていましたが、大学卒業直前に事情により大学院進学ができなくなってしまい、当然就職活動もしておりませんでしたので、改めて司法書士という資格について調べてみました。

司法書士は、一般に、法律系国家資格の中で最も利用者に身近な存在と言われております。その仕事とは、適正な登記手続を通して権利を擁護し、紛争を予防する役割を担っています。

ただ、在日同胞の場合、例えば朝鮮籍・韓国籍の方の相続登記を行うには朝鮮語(韓国語)能力や日本と朝鮮半島との間の歴史の理解が要求される場面もあります。

また、在日同胞の方には会社を経営されている方も多く、新規法人設立・増資・事業用地取得・事業資金借入等の際に登記の面からお手伝いができますので、専門知識を活かして地域社会や同胞社会のお役に立てる資格なのだと知り、司法書士試験に挑戦することにしました。

image

司法書士試験の受験時から続けている習慣等はありますか?

受験時代は一日中勉強ばかりで、人と会話をすることもほとんどない日々が続いていました。そんな日々を過ごしていると、どうしても気が滅入ってしまいがちなので、気分転換として大好きな、宇多田ヒカルさんの歌を今でも毎日聴いています。

毎日のようにではなく、本当に毎日です!

image

司法書士として独立をされて感じたことは何ですか?

元々、司法書士業界は数年の修行を経て独立する人が多い業界になります。私は、2018年10月1日に独立することとなりました。

独立をして実感したことは、周囲に応援して下さる方がとても多いことです。もちろん、以前の勤務先事務所に所属していた頃から応援して下さってはいたのですが、朝銀西信用組合様をはじめ、各種団体・企業の方、その他の皆様からご依頼・ご紹介を通じて応援して下さる機会が増えたように思います。

また、仕事柄、様々な業種の社長の方と接する機会がありますが、経営者の皆さまのたくさんの経営努力・営業努力を目の当たりにしているからこそ、司法書士としてこれまで培ってきた知識・経験を元に、支えになりたいと思っています。

image

このお仕事をされていて、最も記憶に残るエピソードはなんでしょうか?

不動産取引の前提として相続登記が必要なご依頼を受けました。出生・婚姻・死亡等の届出は、日本国籍の方の場合は日本の役所に届出をしますが、韓国籍の方の中には、韓国領事館にも届出をしなければならないことをご存知でない方も多く、書類上では自分が生まれたことになっていなかったり、両親が結婚したことになっていなかったりするケースがあります。

今回のケースは、整理申請に必要な書類同士で矛盾があり、日本側の証明書か、韓国側の証明書のいずれか一方を他方の証明書の内容に合わせて訂正する必要がありました。

日本側の証明書の訂正となると様々な理由で日常生活に支障が生じる可能性がある内容でしたので、韓国側の証明書を訂正することとしましたが、韓国の家庭法院(家庭裁判所)に訂正許可の申立を行ったりと、かなりの時間や労力がかかってしまうことになりました。

最後には無事に相続登記も済み、業務終了後に「ありがとうございました」と言って頂けたときのことは、とても記憶に残っています。

image

司法書士として掲げられている理念はどういったことですか?

一つは、司法書士として法令・実務に精通するべく、知識・技術の向上に励むことです。もう一つは、司法書士業務の意義・趣旨を大切にすることです。

目に見えない危険を避け、確実にご依頼人の権利を守り、紛争に発展しないようにすることが司法書士の役割であります。

司法書士業務の本質は成果物としての書類等を作成することではなく、そこに至るまでの調査・準備・調整・確認、そして判断こそが業務の本質になりますので、この点は常に念頭に置きながら業務を行いたいと思います。

image

今後の展望や目標をお聞かせください。

あまり大規模な事務所にしたいという願望はなく、少数精鋭で互いに助け合いながら皆様のお役に立てるような仕事をしていきたいと考えています。「経営者」という方向よりも「職人」という方向でこの先も業務に取り組んでいきたいですね。

今の私、そして今のお仕事があるのは、ご依頼して下さる皆様あってこそですので、地域・同胞社会のお役に立てるよう、自己研鑽を続けていきたいと思います。

image